自立した任意団体として課題を残し、教職員の研修権を縛る対応
2009年11月27日、新潟会館において、県中学校教育研究会・吉村正史会長(白新中)、和泉哲章事務局(白新中)と新教労からの「申入れ」(下記参照)について懇談を行いました。
<申入れ内容>
1 各校の実情(生徒指導困難校など)を十分配慮し、研究指定校を押し付けないこと。
2 会員の健康に配慮し、勤務時間を超える検討会をやめさせること。
3 会の規約に入会、退会規定を明記して、加入は任意であることを会員に周知させること。
4 全会員に年度末に加入意志を確認すること。(校長が一方的に全職員の名前を書いて送るのをやめさせること)
5 会員から会費をきちんと徴収し、会の運営にあてること。
吉村会長は「私は会長であるが、これが会の判断というものではない」と前置きしながら、以下のように回答しました。
1 指定研究について・・ 職場の多忙化が増したことは承知している。生徒指導困難校には配慮している。しかし、押し付けて強引にやっているわけではない。郡・市単の提案でやっている。校長が校長の判断で受けてくる。まずは職員の意思を固めるべきであり、校長の独善で決めることのないよう精一杯努める。
2 勤務時間外の検討会・・ きわめて避けなければならないことである。勤務時間内でやらなければならない事である。
3 入・退会規定を明記・・ 友好な状態で仲間を多くした方がよい。整理は必要だが、仲間がいっぱい欲しいという思いである。脱会の自由はあるが規約明記は組織維持の観点から考えていない。登録して確認することはしたい。
4 加入の意思確認・・・・年度初め、継続加入の確認は必ずしなくてはならない。
5 会費徴収について・・・ 会費は市町村から上がってくるものなので、郡市の実態や補助についてはよくわからない。県教委からの補助はH16年度でなくなった。PTAからの補助なども決定で決められたものであればよいのでは。
中教研は任意の研修団体とはいえ、加入・脱退の自由は実質的になく、参加が強制されています。また、その研修内容は、県教委や校長会の方針に沿ったものを行うようになっており、「指導要領先取り」研修の域を出ないものです。助言者はほとんど指導主事や校長ですが、授業者の学校の状況や子どもたちの実態をどれだけ理解しているかは疑問です。
中教研が、「研究の自主・民主・公開の原則」に則り、早急に、加入・脱退の自由、財政の健全化、会員の要求にそった運営や内容の設定等を確立することを望むものです。
なお、教育委員会が「多忙化解消」「教職員の研修の保障」「子どもたちの授業時数確保」「公金の適正支出」などを唱えるのならば、真っ先に指導すべき研修団体だと考えます。
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