「過員対象人事」で異動希望がない教員も異動対象者に!
校長は人事異動にあたり、来年度の「学校運営と異動に関わる校長所見」を教育委員会に提出しています。この「所見」には、勤務5年目以上の教員はたとえ異動希望がなくても、全員「異動対象者」として記載されます。校長はその中から、各校の加配教員の人数分を「過員対象者」とし、過員順位を記入して異動作業に乗せます。この加配教員の「はがし」人事異動は、校長が本人の納得や同意もなしに、特定の教員を恣意的に「学校経営に必要のない教員」として異動対象者にすることを可能にしています。この問題について県と新潟市に質問しました。
県教委、「校長の来年度の学校運営・学校経営方針に従う」
市教委、「一人一人確認するので恣意的な人事はない」
【県教委】
県教委: 校長の立場としては、来年度の学校運営を勘案した中で要員のスタートを考えるわけです。その中で必要な方から残ってもらい、出ざるを得ない方については過員解消すると、つまり来年度の学校運営、学校経営の方針にしたがって当然、人員配置を考えていると思います。もちろんどなたが出るか残るかというのは、在職の年数とか配慮すべきことかもしれませんが。あくまでも校長はそのようにやっていると我々は考えています。組 合:だから結局そうなれば、自分が希望していなくとも出ざるを得ない状況が生まれますよね。
県教委:まあ、場合によっては有り得ますよね。
組 合:その方については、特別に優遇な処置はされるのですか。
県教委:基準にしたがって(異動方針通りに)やることになりますね。
【新潟市教委】
市教委: 校長会や人事異動会議で公平で丁寧、親身な対応をお願いしています。加配はほぼ2月末までに決定します(一部例外もある)。その段階で異動希望のない過員対象者は現任校に戻されます。ただ、3月に入っての加配の配置があった場合は難しい。市は定数権がないので、県の方から示されることになります。過員対象者に対しては本人の希望にない異動ですから、本人の了解を得るように指導しています。校長の恣意的な異動を防ぐために、一人一人に過員対象でよいのか、教科のバランスも含めて異動会議で確認しています。異動先についても配慮されます。学閥人事で偏った教職員構成に!見通しのある教職員配置は当局の責任!
新潟県では人事異動作業に校長会や学閥が関与していることが、毎年の具体的な事例で明らかになっています。中学校の職場では同じ教科の教員が何人も配置されるという、派閥による偏った教員構成も見られます。校長による恣意的な人事異動をなくし、教育委員会として県民の信頼に答えるためにも、本人の希望を尊重し、第三者の介入を許さない人事異動システムを確立し実行する事が求められます。
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