新潟県では不法にも学閥が人事へ介入し、同一派閥校に異動先が限定される人事が行われています。組合は昨年末に「2021年人事異動に関する申入れ」を県と新潟市に行い、度重なる校長間による学閥人事の実態を示しながら、派閥による不当な人事が行われないよう強く要求しました。
この度の県の厳しい人事異動方針で、ますます恣意的な人事がまかり通る可能性が危惧されます。
【県教委交渉の内容】
本人の希望と全く異なる人事を、なぜ県教委が知らないのか?
(組合)昨年度、校長から本人の希望と全く異なる異動先を告げられていた事実が発覚したが、県が異動作業を校長(派閥)に任せているからこのような人事が直前になって分かるのではないか?
(県教委)県が見落としていたということでしょうかねえ・・。 本人の希望とずれているということが、非常に申し訳ないが落ちていて、「あっそうか、ずれていたんだ」と(組合の)SOSによって(県に)再確認されて変更したのだと思うのだが・・。
25㌔以上際限なく異動させる強硬方針は、学閥の恣意的人事を助長させる
(組合)中越地区の教員確保の困難さが指摘されており、今回、遠くに異動させるかもしれないという強い方針であるが、上限を定めていただけないか。
(県教委) 何をもって遠いとか近いとかは言えない。ひとえに基準をつけると制約がかかって・・魚沼とかね、教育システムが確保されないということがあるので上限は設定しないようにしている。Cに行く人は年回りの方は悪いけれど、小出まであるいは湯沢までとなってきます。
(組合)C(異動)が25キロの方もいるが、あるいは30キロ、40キロ近い方もいて不平等感は考えられますよね?
(県教委)いえ、確かに本人は不平等感もあるが、私どもとしては教科などで入る人がいないので子どものために動いてくれということにしている。中学校教員は教科の制約があるので、なかなか思い通りに配置ができない現状がある。
教員確保困難地域の教員採用方針の検証は今後の課題に
(組合)教員確保困難地域で採用された方の、その後の異動はスムーズに行われているのか?当初の方針通りに回らなくなったというのが私たちの認識である。
(県教委)まだそこまで切実ではない。始まって9年であるが、もう少し時間がたてばまた状況が変わると思うが、まだ出ていく人の数と、魚沼枠の人の数とを考えるとまだ欠員が多い状況である。
教員のライフプランが立たない異動方針、「申立書」頼みで解決するのか?
(組合)3校目以降、45歳までにもう一回C(25㌔以上)またはD(へき地)に行かなければならない、あるいは50歳以上の方で3校目以後に行っていない方は、もう一回異動させるというのも厳しい。
(県教委)申立書を出してもらっている。「今回45歳になるのでCに行かなくてはいけないけれど、次はCに行くから待ってほしい」という申立書である。
【新潟市教委交渉の内容】
市教職員の通勤距離20キロ未満が93%!それでもB区分異動基準(20㌔以上)が必要なのか?
(組合)教職員の通勤距離について、20キロ未満、20キロ~25キロ、25キロ以上の割合はどれくらいか。
(市教委)通勤距離が20キロ未満の割合は92.9%、20K以上25キロ未満は5.3%、25キロ以上は1.3%です。R元年度2年度初の市内異動で30キロを超えて異動した人はいない。25キロを超えた人もいない。
市外への異動対象なしでも、新採用5年後に県へ異動させる必要があるのはなぜ?給与補償は?
(組合)不透明な県との「人事交流」について、これまで「念書期間後、B・C区分に一回ずつ勤務していない43歳~54歳以下のものは原則として市外勤務の対象とする」を変えた理由は何か。
(市教委)R3年度末の人事異動をもって、(市内に居住があり)県に勤務している教諭すべてを市内に転入させる見込みとなり、市外勤務の対象者を今後設ける必要がなくなったことが変更の理由である。
(組合)それなのに新採用5年目以降の方と県との「交流人事」を残す必要があるのか。賃金格差を市が補償するのか。
(市教委)市採用5年目の人事交流の目的は、市では経験できない地域での勤務経験を通して教員としての資質能力の向上に資することで、市外に勤務している教職員の市内への転入状況とは切り離している。県から市への異動予定者は48人。市外への異動期間中、給与格差が生じた場合の措置は行っていない。
残る不透明な市外への(研修)異動、市外同一派閥校への教員補てん目的か?
(組合)県との給与格差があるのに不公平感はないのか?
(市教委) 不公平を感じる方もいる。
(組合)その方の合意をとって、市外へ出たくなければ尊重するのか。研修を希望する方を市外に出すということでいいのか?5年たって市外へ出ている方は何人いるのか?
(市教委)採用は新潟市で採用し、5年間終了後の研修制度は残っている。いいとか悪いとかといえない。先ほど県から市への異動は48人と言いましたが、交流研修はその中の数名である。
(組合)それを含めての48人なのですね。少なくても派閥に入ったので県へ行かざるを得なくなったという人を作らないで頂きたい。
学閥人事が各学校の教職員構成をいびつにしている
(組合)学閥人事により、再任用職員・臨時職員が多い学校が見受けられる。なぜか?
(市教委)教科の需給によるので学校差ではない。正規と同じで問題はない。
(組合)再任用・講師は一年単位で異動する場合もある。そのような学校がいくつか見られるのは問題。市として均等に講師や再任用職員の配置を行うべきである。
組合は結成当初から、「人事異動SOS」に持ち込まれた事案を、本人の納得のいく内容で解決してきました。人事異動内示で、おかしいと思ったら泣き寝入りせずに、ぜひ組合へ相談してください。秘密は固く守られます。
学閥の恣意的な人事を許さない!おかしいと思ったら人事異動SOS!
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