新潟県の小学校・中学校の教職員組合

2015年2月20日金曜日

学閥の関与を許さず、公平・公正な人事異動を求めよう!

組合は昨年末に「人事異動に関する申入れ」を県と新潟市に行い、度重なる校長間による派閥人事の実態を示し、学閥による不当な人事が行われないよう申入れしました。県も市も「派閥人事はない」と言い切りましたが、派閥人事が行われていることは県内の教職員にとって周知の事実です。これによって毎年のようにパワハラ人事が起こっています。

組合は結成当初から、「人事異動SOS」に持ち込まれた事案を、本人の納得のいく内容で解決してきました。今年も人事異動が動き出しましたが、おかしいと思ったら泣き寝入りせずに、ぜひ組合へ相談してください。秘密は固く守られます。以下、組合の申入れとそれに対する県教委・市教委の回答です。

【県教委】


◆県、「公募制人事」の昨年のミスを認める

(組合)公募制人事異動は不透明で問題が多い。本人の希望を尊重し経過説明を行い、結果についても早めに本人に告げること。
(県) 市町村が候補を選考するが、人事異動と同じなので経過説明は行わない。候補者とならなかった者について、本人に1月中には結果が伝えられる。
(組合) 昨年、公募したのに結果が来ない方がいたが不透明である。
(県) こちらのミスである。市教委から本人に伝わっていなかったので。所属市教委が言い方がまずかったのか、受けた市教委が伝えなかった。お詫びするしかない。

昨年度の公募制人事の異動作業について県教委はそのミスを認め、組合に謝罪しました。
人事異動作業においてこのような単純なミスが起こること自体、教育委員会と校長が一体となった派閥人事のあらわれです。公募制に応募した教員本人に対して、県教委からの謝罪は一切ありません。「公募」というよりは、上からの命令による「公募制人事」になっている可能性があります。

◆「退職まで残1、2年にならないよう、7年を待たず早めに異動しろ」はおかしい!

 「退職まで残り1、2年にならないように、管理職から7年を待たず3~4年で異動するようにと言われたがどうなのか」について質問しました。「残り1年についての異動は異動先の学校に迷惑がかかる」と県は回答しましたが、「本人の希望があれば7年まで勤務できるはずであり、異動方針にそのような記述はない」と訴えると、組合の主張どおり、異動を強要することはできないことを認めました。

◆県は異動の経過を本人には伝えない

組合を通してなら確認できる

希望を無視した不当な配転が行われないよう、「最終異動会議後には本人に異動の経過説明
を必ず行うように校長を指導すること」を強く申入れしましたが、県は「本人には伝えない」と繰り返し回答しました。しかし、県は各市町村教委には伝えることができます。組合には交渉権があるので、本人に代わって異動経過を確認することができます。校長からの経過説明がなく不安な場合は、組合に相談してください。組合を通して異動の経過を知ることができます。

【新潟市教委】

◆新潟市、H29年度までに市内在住者の市外異動を進める構え

新潟市は、現在市内に居住があって市外へ勤務している方が400人おり、H29年度までにできるだけその方を市内勤務できるように市への異動を進めていきたいと回答しました。政令市になってからずっとこのように言い続けていますが計画通りにはいかず、強引に市外へ転出させるようなパワハラ人事を行ってきました。今回、H29年度までと言っているのは県から市への「給与・教員定数その他の権限の移譲」が行われるからです。組合が、「近隣の市町村に出ればB・Cとして認められるべきだ」と強く主張すると、市教委は「個別に対応する」と回答しました。

再任用者は定数外とし、希望者全員の雇用確保を行い、労働条件の改善を!

人事異動作業に伴って進んでいるのが再任用者の異動作業です。現場の教職員に再任用制度が十分に周知されているわけではありません。組合は「希望者は全員任用すること、この制度が新規採用者ならびに臨時教職員の減少につながらないように、再任用者は定数外の措置とすること」を申し入れました。しかし県は、「再任用制度は年金の接続性を図るため、条件を満たす方は全員任用する方針である」とし、「フルタイム勤務者は定数1。時間短縮者は2人で定数1とする。再任用で臨時教員が減らされるとは考えていない。」と回答しました。

新潟市は、「県と違って学校数が少ないので希望しても、『新採用者に対する指導者』など、再雇用としての任用になる場合がある」との回答でした。また、「市外へ出る方が少なければ臨時教員を減らさざるを得ない」と言い、再任用制度が新潟市の臨時教職員の採用に影響を及ぼすことを示唆しました。今後は、再任用者の賃金・労働条件の改善を当局に求めていきたいと考えます。


  
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